Intempora社のRTMapsはソフトウェアの開発および実行をコンポーネントベースで行える環境です。RTMapsを使用することにより、さまざまなセンサや車載バスから受信したデータを融合したり、データにタイムスタンプを付けたり、データを記録、同期、および再生したりすることができます。
KATECHは、大電流に関する最先端テクノロジを研究する機関です。同機関では、最新かつ柔軟なツールを用いて電流の上限値を押し上げたいと考えており、高機能で環境に優しい車両テクノロジの分野において万能な開発フレームワークであるRTMaps(リアルタイムマルチセンサアプリケーション)を使用して開発を加速させることを決めました。
SmartKaiは、港湾内の狭い空間での操舵によって引き起こされる被害を低減させるために開発されたデジタルアシストシステムです。このシステムでは、港に設置されたLiDARセンサが各船舶の位置データを取得し、それをRTMapsソフトウェアが処理、再び船にいる船員向けに表示します。
Shaanxi Automobile Group社では、お客様に最高水準の安全を提供するため、車両にカメラ、レーダー、および自動緊急ブレーキシステムを搭載しています。同社では、ソフトウェアの開発を効率化するためにRTMapsを利用しています。
NAVYA社ではIntempora社のマルチセンサ開発環境であるRTMapsを使用して、通常の交通に対応した初の量産用無人走行車両であるNAVYA ARMA向けの複雑な自動運転機能を開発しています。
自動運転の構想を現実のものとするためには、車両の位置をあらゆる環境のあらゆる時点において常に認識できるようにする必要があります。また、これは詳細な地図や衛星ナビゲーションが利用できない場合でも必要です。このような場合、SLAMアルゴリズムは優れたソリューションを提供します。
データロギングは、ADAS/AD分野でのデータドリブン開発において最も重要な段階の1つです。ここでは、データをトレーニング用として収集したうえで、妥当性確認およびテスト用としてまとめなければなりません。
dSPACEは、2020年7月にリアルタイム開発ソフトウェアのパイオニア企業であるIntempora社を子会社化しました。両社は既に長期間にわたる戦略的パートナーシップを結んでいます。dSPACEは、同社の子会社化を通じて、独自で信頼性に優れたエンドトゥエンドのソリューションを提供し、革新的な開発プロジェクトに最適なサポートを提供する所存です。このインタビューでは、Intempora社のCEOであるNicolas du Lac氏が同社の沿革や、dSPACEとの緊密な連携により同社が生み出してきた価値について説明します。
dSPACEは、先進運転支援システムや高度な自動運転機能を開発するための優れたツールチェーンの提供に向けてIntempora社とのパートナーシップを締結しました。dSPACEでは、Intempora社の画期的なマルチセンサアプリケーション用ソフトウェア環境であるRTMapsをグローバルかつ独占的に供給する予定です。
この記事では、RTMapsの概要とRTMapsをどのようにdSPACEツールチェーンにシームレスに統合したかについて説明します。
このトレーニングコースは、マルチセンサアプリケーションのプロトタイピングに携わるエンジニアを対象としています。RTMapsでセンサデータを取得、処理、同期的に記録、および再生する方法について学習します。上級コースでは、Python、C++、またはSimulink ® を使用したアルゴリズムの統合を実践的に経験し、RTMapsをdSPACEツールチェーンと組み合わせて使用する方法について学習します。また、組込みプラットフォームでアプリケーションを開発および実行する方法についても学習します。
マルチセンサアプリケーションは、先進運転支援システム、自動運転、マルチモーダルHMI、ロボット産業、航空宇宙産業など、数多くの分野で非常に重要な役割を果たしています。
一般に、ラボや車載環境でこうした種類のアプリケーションを開発するには、カメラ、LiDAR、レーダー、あるいはGNSS受信機などの複数のセンサからリアルタイムにデータを取得、同期化、および処理し、Ethernet(SOME/IP、DDSなど)、CAN/CAN FD、FlexRay、LINなどの通信ネットワーク/バスとのインターフェース経由でそれらをやり取りする必要があります。また、テストおよび開発フェーズでは、データを時間と同期した形で記録、ビジュアル表示、および再生できることも不可欠です。Intempora社(www.intempora.com)のRTMaps(Real-Time Multisensor applications)は、特にこれらの使用例を念頭に設計されています。RTMapsは、Microsoft Windows ® およびLinuxなどのオペレーティングシステムをサポートするx86およびARMベースのプラットフォームにモジュール型の開発およびランタイム環境を提供します。
RTMapsを使用すると、データは非同期的に捕捉され、それぞれのデータサンプルが完全に個々のペースでタイムスタンプと一緒に取得されます。これにより、すべてのデータが確実に時間相関性を持つことになります。マルチコアCPUでのRTMapsの卓越した性能を使用することで、ユーザは自身のコンピューティングアーキテクチャを最大限に活用し、リアルタイム処理やデータフュージョン(センサフュージョン)を含む複数の広帯域幅のデータストリームを処理するアプリケーションを容易にセットアップすることができます。センサのデータは同期的に記録および再生することができ、オフラインでの開発やテストを再現可能な条件下でリアルタイムよりも高速に行うモードで使用できます。
RTMapsは、車載センサ、バス、および認識アルゴリズム向けの総合的なコンポーネントライブラリを提供するだけでなく、あらゆるタイプの多数のセンサおよびアクチュエータをサポートしています( サポートするテクノロジ の一覧を参照)。RTMapsでは、ブロック線図を使用したり、C++やPython対応の専用ソフトウェア開発キットを通じて独自のコードを組み込んだりすることが可能なため、アルゴリズムの開発は容易です。異種のデータストリーム間の時間的な整合性と同期性を保ちつつ、データを複数の分散プラットフォームで処理することも可能です。
RTMapsはdSPACEツールチェーンに強固に統合されています。そのため、dSPACEでは、PCベースのシミュレーションプラットフォームであるdSPACE VEOSや、RTMapsとの間で低レイテンシでのデータ交換や時間同期を行うdSPACEリアルタイムシステム向けに、特別設計のインターフェースブロックセットを提供しています。また、ASAM XIL APIを用いてdSPACE ControlDesk®からもRTMapsに接続できるようにすることにより、RTMapsで実装および処理されたコンポーネントの監視やパラメータ化を実現します。
RTMapsは、開発タスク用にすぐに使用可能な600以上のコンポーネントを提供しており、ロボット工学や自動車市場向けのセンサモデル(カメラ、レーダー、LiDAR、GPS、IMU、CAN、生体認証など)も150以上サポートしています。
機能 | 説明 |
---|---|
全般 |
|
センサ、通信バス、およびプロトコルのサポート |
|
自動運転機能の開発をサポートするアルゴリズム |
|
サポートするオペレーティングシステムおよびプラットフォーム |
|
ターゲットアプリケーション |
|
コネクテッドカーでは、V2X(Vehicle-to-Everything)ベースの協調認知を利用します。
ドライバー/車室内モニタリングシステムの開発とテスト2023年以降、ドライバーステータスモニタリング(DSM)は、乗用車を対象とした欧州新車アセスメントプログラム(Euro NCAP)の不可欠な要素になります。
自律移動ロボット(AMR)および無人搬送車(AGV)倉庫および製造施設向けのAMRおよびAGVの開発
産業車両、自動農業、およびスマート農業向けアプリケーションインテリジェントな支援システムや自動運転向けのマルチセンサアプリケーションは、自動車産業だけでなく、建設、鉱業、農業またはスマート農業など、他の多くの分野においても現在関心が高まっているテーマです。
鉄道向けオンボードマルチセンサアプリケーションのプロトタイピング未来の鉄道用アプリケーションでは、自動車分野で開発が進む先進運転支援システムを使用するため、センサの統合、AI、およびエッジコンピューティングも必要になります。
画像処理用ECUのテストデータリプレイシステムによる画像処理ECUのテスト
データの記録実車によるテストドライブにおける時間相関性のあるデータ記録
最新の技術開発動向をつかんで、イノベーションを加速。
メールマガジンの購読希望・変更/配信停止手続き