DS1554 Engine Control I/O Moduleを使用すると、クランク/カム処理や噴射/点火パルス向けのデジタルI/Oチャンネルといった専用のI/OインターフェースがMicroAutoBox III DS1514バリアントに提供されます。そのため、DS1554は先進的な内燃エンジン制御の最も複雑なタスクにも対応する、極めて強力なプロトタイピングシステムとしてMicroAutoBox III DS1514バリアントをアップグレードします。また、圧力計測やノック検出用の複数のアナログI/Oチャンネルおよびラムダ1)処理用のチャンネルも搭載されます。これらのインターフェースはすべて、MicroAutoBox III DS1514 FPGA Base BoardのKintex-7 FPGAに直接接続されているため、遅延時間も非常に短くなります。
対応するエンジンタイプ
ディーゼル、ガソリン、天然ガス、マルチフューエル
2ストロークおよび4ストロークエンジン
DS1554はレイテンシが非常に短い専用のI/Oインターフェースを提供し、MicroAutoBox III DS1514 FPGA Base BoardのKintex-7 FPGAに直接接続します。
DS1554 Engine Control I/O ModuleはMicroAutoBox III DS1514バリアントの強力なXilinx® Kintex®-7 FPGA(XC7K325T)を組み合わせて使用することにより、先進的なエンジン制御で最も複雑な信号のプリプロセス処理にも対応する極めて高い性能と最小のI/Oレイテンシを提供します。また、クランクおよびカム信号処理、噴射および点火のパルス生成、あるいは筒内圧指標などの一般的なエンジン制御機能のための、すぐに使用できるConfigurationDesk機能が提供されています。MicroAutoBox IIIのFPGAの角度計算ユニットを使用して、0.1°の分解能でクランクおよびカム信号を処理することができます。さらに、各エンジンシリンダの圧力をリアルタイムに表示し、ラムダ1)データを処理し、ノックを検出することができます。この総合的なリアルタイムの燃焼データに基づき、FPGAでは噴射や点火などのための複数のパルスの計算や生成が実際の燃焼サイクル中に行われます。これにより、異常な燃焼状態(ミスファイヤ、プレイグニッション、ノッキングなど)への即時の対応、燃焼安定性の向上、およびサイクル間変動の制御など、新たな可能性が開きます。また、インサイクル制御により、ガソリン制御式自動点火(GCAI)などの新たな内燃エンジンコンセプトの開発も可能になります。
MicroAutoBox IIIのFPGAおよびCPUのコントローラ機能はそれぞれ、ConfigurationDeskとMATLAB/Simulinkを使用して容易に実装することができます。さらに、アルゴリズムの詳細を表示できるオープンなXSGブロックセットにより、必要に応じていつでもアルゴリズムを修正することができます。
DS1514 FPGA Base Board搭載のMicroAutoBox IIIバリアントでCylinder Pressure Indication Blocksetを使用すると、筒内圧をFPGAベースで計測および表示することもできます。このソリューションは、角度に同期した圧力計測を最大0.1°の分解能でサポートします。圧力値の評価を、放出熱、燃焼中心、図示平均有効圧(IMEP)など、複数のアルゴリズムを使用してリアルタイムに制御できます。
パラメータ | 仕様 |
---|---|
デジタル入出力 | デジタル出力×40(噴射、点火、カムレスバルブなどの駆動アクチュエータ)、デジタル入出力(多目的)×8 |
アナログ入出力 | アナログ(バースト)入力×14(圧力計測など)、±10 V、16ビット、1 Msps |
エンジン入出力 | デジタル入力-40 V / +60 V×5(クランク/カム)、±40 V間で設定可能なしきい値、ゼロ交差を検出するデジタル入力×1(クランク)、ラムダ入力1) ×2、アナログ入力± 5V×4、16ビット、1 Msps(ノック信号用に予約) |
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