フルパス手法

柔軟な試作用ECUとしてのプロトタイピングシステムの使用

新しいECUや一連の制御ロジックをゼロから開発する必要がある場合には、さまざまな制御方式のテスト、修正、およびベンチマーク評価を相互に行って最適なソリューションを見つける必要があります。開発をより迅速に行うためには、早い段階でテストを行うことが重要です(ラピッドコントロールプロトタイピング, RCP)。そのため、新しいECUハードウェアが完成する前の段階から、実車やテストベンチでテストを行わなければなりません。ただし、このために量産ECUを改良してアプリケーション固有のプロトタイプECUを作成するのでは、コストと時間がかかります。また、柔軟性もありません。一方で、その代替手段として、開発者は試作用ECUとして機能するパワフルな既製のプロトタイピングシステムを使用することができます。この方法には、数多くの利点があります。dSPACEのプロトタイピングシステムは十分な処理能力とメモリ容量に加え、優れた柔軟性を備えているため、開発者は処理能力やメモリ容量を気にすることなく、新しい制御ロジック設計に専念することができます。量産型ECUの場合とは異なり、dSPACEプロトタイピングシステムのプログラミングは簡単です。とりわけ、ECUの制御ロジック設計の変更が容易で、手作業によるプログラミングは必要ありません。dSPACEの実装ソフトウェアを使用すると、幅広い範囲の入出力インターフェースを設定して、制御モデルに簡単に統合することができます。コードの自動生成を行えば、プロトタイピングシステムでの物理的な実装はボタンをクリックするだけで済みます。評価および適合については、ControlDesk®により、制御機能の各種パラメータの変更や信号の取得をその場で行うことができます。この方法により、反復が必要な作業もごく短時間で行うことができます。

dSPACEプロトタイピングシステム ECU
プロセッサ 拡張可能、浮動小数点演算、高い処理能力 ターゲットアプリケーション向けに最適化(制限あり)、低い処理能力
メモリ 大きい 制限あり
入出力 柔軟、モジュール方式、構成/設定変更可能 アプリケーション固有、固定
シグナルコンディショニングとパワーステージ 柔軟、モジュール方式、構成/設定変更可能 アプリケーション固有、固定
サイズ シナリオに応じて、小規模から大規模までのあらゆるサイズに対応 小さい
プログラミング 容易で直観的 ターゲット依存のツール環境、複雑

センサおよびアクチュエータの接続

センサやアクチュエータとプロトタイピングシステムの最適な接続を実現するうえで、シグナルコンディショニングとパワーステージは不可欠です。今日のさまざまなセンサやアクチュエータに対応するために、dSPACEはdSPACEプロトタイピングシステムの拡張オプションとしてRapidProハードウェアを提供しています。小型で堅牢なモジュール型ハードウェアであるRapidProハードウェアは、ハードウェア/ソフトウェア的に構成変更可能な、設置しやすい既製の入出力インターフェースで構成されているため、高い柔軟性を実現することができます。これにより、お客様の開発プロジェクトで、センサ/アクチュエータの変更がリスク要因になることはなくなります。また、独自のソリューションの開発も不要になります。

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