バッテリ、ドライブトレイン、インバータなど、電気自動車のすべてのパワートレインコンポーネントを実車や実際の環境でテストすることができます。また、パワーHIL(Hardware-in-the-Loop)システムによるシミュレーションのあらゆる利点も活用できます。さらに、すぐに使用可能なソリューションであるため、トラクションモーターインバータなどのすべての電気自動車用コンポーネントをシミュレーションでテストし、車載テストの前にそれらの改善を図ることができます。
シミュレーションシステムでは、フェイルセーフで故障がなく、かつエネルギー効率の高いインバータを提供する必要があります。そのためには、実際の必要なバッテリ電圧とモーター電流をシステムに挿入することが必要です。また、シミュレーション環境によっては、水冷などのパラメータやセンサ信号のインターフェースもエミュレートする必要があります。
dSPACEでは、トラクションモーターインバータなど、パワートレインの電気コンポーネントをテストし改善するための高性能かつ極めて拡張性に優れたシステムを提供しています。
複数の高電圧電子負荷を同時に使用すれば、数メガワットの電力を発生させることが可能です。単一のエミュレータラックには、最大18個の高電圧電子負荷モジュールを取り付けることができます。
それぞれのエミュレータラックは、dSPACEのネットワークテクノロジであるIOCNETを使用してSCALEXIOシミュレータに接続されます。このテクノロジにより、SCALEXIOリアルタイムプロセッサによる高速かつ低レイテンシの通信が可能になります。また、強力なSCALEXIOプロセッサユニットとFPGAベースのモーターエミュレーションが備えられているため、制約を気にせずにシミュレーションやエミュレーションを実行できます。エミュレーションではFPGAベースのモーターモデルが使用され、誘導モーター(IM)、ブラシレスDCモーター(BLDC)、他励式同期モーター(SESM)、永久磁石同期モーター(PMSM)など、さまざまなタイプのモーターがサポートされています。さらには、モーターおよび発電機のいずれのモードでもモーターのあらゆる動作点をエミュレートすることができ、基本周波数だけでなく、高次高調波電流エミュレーションによる非線形モーター特性のシミュレーション(第5次、7次、11次高調波)も可能です。
パラメータ | 仕様 1) |
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統合されているエミュレータハードウェア |
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サイズ(幅×高さ×奥行き) |
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出力(1,000 Vシステムの場合) |
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