パーダーボルン、2021年3月18日: dSPACEは、完成されたターンキーソリューションを拡張して高機能な充電テクノロジの開発やテストを行えるようにするスマート充電ステーションエミュレータを発表しました。この新しいソリューションを使用すると、最大85 kWの電力で充電ステーションをエミュレートすることができます。これにより、電気自動車メーカーやバッテリシステムのサプライヤは、新たに開発したシステムを多様な充電技術規格やプロトコルを用いて現実的にテストし、多数の欠陥シミュレーションを行えるようになり、国際市場の各種要件を考慮しながら開発作業を迅速かつ効率的に進めることができます。
スマート充電ステーションエミュレータは、車載充電器や充電ステーション、通信モジュールのテスト用に昨年発売されたスマート充電ソリューションをベースとしています。スマート充電ステーションエミュレータには、SCALEXIOリアルタイムシミュレータ、このシミュレータ上で動作する動的に拡張可能なモデル、およびDC充電や最大85 kWでの放電が可能な電源ユニットといった各種のコンポーネントが含まれており、V2G(Vehicle-to-Grid)シナリオもシミュレートすることができます。
また、システムの柔軟性と機動性の向上のため、すべてのコンポーネントはホイール付きの堅牢なラックに格納されているため、ラボ用途だけでなく、ワークショップでのプロトタイプ車両のテストにも使用することが可能です。さらに、ケーブルを自動的に認識する機能や、通信接続、充電解放、絶縁モニタリング、非常停止スイッチなどの機能も実装されているため、オペレータの安全も確保されています。
本システムは、ISO 15118やDIN SPEC 70121、GB/T 27930、GB/T 18487、およびCHAdeMOなどの国際規格をサポートしているため、さまざまな充電ステーションやリアルタイムの充電シナリオをエミュレートすることができ、CHAdeMO 3.0やChaoJiなどの新しい充電規格も容易に実装することができます。
また、最大63 AのAC充電と最大200 Aまたは85 kWのDC充電をサポートしているため、ユーザ固有の充電供給要件にも柔軟に対応することができます。さらに、本システムは電気的パラメータや通信を操作するための無数のオプションも備えています。
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