Electrical Power Systems Simulation Packageは、回路からの情報に基づいてリアルタイムシミュレーションモデルを生成します。Simscape Power Systems™と組み合わせれば、電気システムのテストに最適な開発環境を構築することができます。そのため、dSPACE Power RealTime Libraryに搭載済みのパワーエレクトロニクスブリッジ回路向けのモデル分割と平均値モデルに加え、FPGAベースでモデルの計算処理を行うことも可能になります。このパッケージには既製のFPGAアプリケーションが含まれているため、アプリケーションごとにFPGAをプログラミングすることなく、独自のSimscape Power Systemsモデルを統合することができます。つまり、Power RealTime Libraryの機能を新しいFPGAベースの手法で使用できるようになります。これにより、それぞれのレイテンシ要件に合わせて、各モデル部分をネットワーク化されたシステム上の最適なリアルタイムプラットフォームで計算処理することが可能です。また、回路情報がリアルタイムコードに自動変換されるため、エンジニアリングにかかる時間が短縮されます。特にFPGAベースのソリューションを使用する場合には、非常に正確で現実的なシミュレーション結果が得られます。この汎用ソリューションは特に、必要なトポロジのシミュレーションをdSPACE標準ライブラリ(XSG Electric ComponentおよびASM Electric Components)では行えない場合に最適です。Electrical Power Systems Simulation Packageは、車載補助装置、電動化モビリティ用のトラクション装置、および再生式発電機の電気的エネルギー変換などの用途にも使用できます。
Electrical Power Systems Simulation Packageでは、SimulinkでグラフィカルにFPGAのプログラミングを行えるようにするため、XSGがサポートされています。I/Oファンクションおよび入出力チャンネルのマッピングも、dSPACE ConfigurationDeskを使用してグラフィカルに行うことができます。また、ConfigurationDeskにアクセスするための直接的なインターフェースも提供されており、設定を容易に行えるようになっています。
dSPACE HIL(Hardware-in-the-Loop)システムは、さまざまなユーザ固有の制御アプリケーションでの使用に最適です。ユーザによるプログラミングが可能なFPGAを搭載した専用ハードウェアであるdSPACE FPGAベースボードでは、Electric Driveの高精度なシミュレーションが可能であり、拡張されたドライブや制御アプリケーションにも対応する高度な演算処理能力が提供されます。FPGAベースボードは複数のFPGA I/O モジュールを使用して拡張することができるため、高度なI/O要件に対応することができます。
また、dSPACEのネットワークテクノロジであるIOCNETでは、100以上のデバイスノードを最大100メートル離れた場所に設置することができるため、分散I/O構成を実現することができます。
dSPACEは、この使用事例に特化したソフトウェアおよびハードウェアパッケージを割引価格で提供しています。
詳細については、当社のAdvanced Control Education(ACE)Kitsをご確認ください。
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