使用事例:エンジン制御の開発

燃料の節約および排気ガス(NOx、CO2)の削減を実現するために、内燃エンジンの新しい動作プロセスに関する継続的な研究が求められています。新しい制御方式は、テストベンチ上で開発を行い、テストドライブによって検証する必要があります。これらの制御方式の効率的な開発には、車両バスシステムとの通信が可能で、燃焼プロセスの制御に必要な各種センサおよびアクチュエータに接続が可能な、高度の柔軟性を持った開発システムが必要となります。予混合圧縮着火(HCCI)やコントロールドオートイグニッション(CAI)などの新しい制御方式には、非常に正確で極めて高速な閉ループ制御が必要です。

開発環境

MicroAutoBox IIIとRapidProを組み合わせることにより、テストベンチおよび実車で先進的なエンジン制御開発を容易に行うことが可能となります。MicroAutoBox IIIプロトタイピングシステムは、Simulinkモデルから直接生成された演算負荷の高い組込みソフトウェアアルゴリズムを実行することができます。また、クランク、カム、ラムダ、およびノックセンサ、そして噴射および点火信号の信号生成など、他の電子制御ユニット(ECU)やエンジン固有のI/Oインターフェースとの接続に必要な車載バスインターフェースを提供します。さらに、MicroAutoBox IIIは高速なアナログ入力チャンネルにより、筒内圧ベースの制御開発をサポートします。MicroAutoBox IIIのFPGAリソースを使用することにより、CAI方式やHCCI方式の制御設計が可能なサイクル内の応答による超高速の制御ループを実装することもできます。RapidProは、スケーラブルなモジュール型システムで、既製のシグナルコンディショニング機能とパワーステージ機能をプロトタイピングシステムに追加します。

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