使用事例:運転支援システムおよび自動運転(ADAS/AD)機能のプロトタイピング

自動車業界のメーカーやサプライヤのお客様は、dSPACEのさまざまなツールやツールチェーンを利用して先進運転支援機能や自動運転機能を向上させています。

ツールサプライヤにとっては、マルチセンサによる360°冗長サラウンドビュー、高精度測位情報、車両の接続性といった要件への対応は困難な課題です。これに対し、dSPACEでは自動運転機能に対応したエンドトゥエンドのツールチェーンをシングルソースで提供しています。MicroAutoBox IIIなどのコンパクトな高性能プラットフォームやSCALEXIO AutoBoxなどのハイエンドのモジュール型システムに、特注のソフトウェア環境で構成された独自のラピッドプロトタイピングソリューションを組み合わせて使用すれば、認知アルゴリズムやフュージョンアルゴリズムからリアルタイム制御に至るまで、車載マルチセンサアプリケーション全体を開発することが可能です。

一般的に、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、自動緊急ブレーキ(AEB)、走行車線維持支援(LKA)、交差点アシスタント機能といったADASおよび自動運転向けの機能はさまざまな処理ステージで構成されています。マルチセンサアプリケーション向けのプロトタイピングツールであるRTMapsは、LinuxまたはMicrosoft® Windows®においてC++、OpenCV、またはPythonで認知およびセンサフュージョンアルゴリズムを開発する場合に、MicroAutoBox Embedded PCハードウェア上で使用します。計算結果はdSPACE MicroAutoBox IIIのアプリケーションおよび制御機能に転送されます。MicroAutoBox IIIは、リアルタイムでの処理の実行、機能的な安全性の確認、Simulink®とAUTOSARコードの統合などを行い、さらにはブレーキECUやステアリングECUとの連携などを行うための車両ネットワークへのインターフェースとして機能します。この統合型のソフトウェアは、RTMapsとMicroAutoBox III上のSimulinkモデルとの間でデータをやり取りします。

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