自動マニュアルトランスミッション(AMT)は、ドライバーによるクラッチ作動やシフト操作が必要でないことを除き、マニュアルトランスミッションと同様に動作します。自動シフト操作は、電子制御され(Shift-by-Wire)、モーターまたは油圧で動作します。
この適用例では、AMT用のECUが3つの直流(DC)モーターを制御します。1つはクラッチ用モーター、残りの2つはそれぞれ、ギアセレクタレベルの縦方向と横方向の移動用モーターです。ECUは、モーターの回転速度とアクセルペダル位置に応じてギアを選択し、クラッチを作動させ、シフトおよびセレクタモーターによって適切なギアをつなぎます。クラッチをつながずに、手動でシフトをアップ/ダウンさせることもできます。
テストシステムは、ECUを実際のモーターでもテストするために、実際のモーターとシミュレーションモデルを切り替えることができます。DCモーターの突入電流をシミュレーションするには、最大60 Aの大電流が必要になります。
SCALEXIOベースのdSPACEのHIL(Hardware-in-the-Loop)シミュレータには、ECUを接続するためのさまざまインターフェースを備えたDS2601 Signal Measurement Boardが搭載されています。新しいECUのバリアントは、ケーブルハーネスを変更するだけで、簡単にシミュレーションに適合させることができます。電子負荷モジュールにより、モーターシミュレーションのためのハードウェア環境が実現します。電気的障害発生時におけるECUの動作をテストするために、大電流欠陥シミュレーションを実行することができます。実際の変速機の物理的特性をシミュレーションする際には、ASM Drivetrain DynamicsなどのdSPACE自動車用シミュレーションモデル(ASM)が使用されます。
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