Pythonベースのテスト自動化 – シミュレーションモデルと同期して実行される100%再現可能なリアルタイムテスト
1) DS1104は除きます。
自動化されたテストは、通常、HIL(Hardware-in-the-Loop)システムに接続されている標準PC上でテストを実行します。ただし、この手法は、より高い時間精度が必要なケースには、多くの場合対応することができません。たとえば、ECU相互作用をミリ秒単位で取得・応答させる場合などです。この場合、リアルタイムのテストに対応したPythonスクリプトを使用したReal-Time Testing(RTT)が、その解決策となります。
スクリプトはdSPACE HILシステムなどのシミュレーションプラットフォーム上で実行されます。これらはリアルタイムにモデルと同期をとって実行されるため、すべてのテスト動作をリアルタイムで実行でき、100%再現可能になります。これにより、dSPACEシミュレータによるテストの選択肢が大きく広がります。同一シミュレーションステップ内でモデル変数の値を変えたときの応答動作を見る応答テストを実装できます。通信の遅延時間がないため、テスト中の時間の計測精度も格段に向上します。計測の最大時間分解能を制限する要因は、シミュレーションステップのサイズのみです。リアルタイムテストスクリプトはHILシステムだけでなく、dSPACEのPCベースのオフラインシミュレーション向けプラットフォームVEOSでも動作します。このため、仮想検証からHILシミュレーションに至るまで、開発プロセス全体を通してシームレスにテストスクリプトを再利用することができます。
特長 | 説明 | 利用効果 |
完全に再現可能なRTTテスト |
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RTTテストでのモデル変更が不要 |
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容易に実装可能 |
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シミュレーションプラットフォームでPythonインタープリタを使用 |
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GITに最適なRTTスクリプト |
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モデル変数の読み取りと書き込み |
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データストリーミング |
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CANおよびEthernetのアクセスが可能 |
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プラットフォームサポート |
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dSPACEでは、ISO 26262の認証を取得したECUソフトウェアの妥当性確認用ツールを複数提供しています。これらには、Real-Time Testing(RTT)、SIMPHERA、VEOS、およびPlatform API Packageが含まれます。つまり、これらの製品はすべて、自動車安全度水準(ASIL)に対応したISO 26262:2018規格に準拠しており、安全関連の開発プロジェクトに使用可能です。
この認証を取得しているということは、ISO 26262のプロセス全体を簡素化でき、さらには認定の手間をほとんど掛けずに安全関連のプロジェクトでこれらのツールを使用できるということです。また、各種の使用事例向けの安全マニュアルも提供されます。
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