検証と妥当性確認のビルトインサポート

テストにおける3つのシミュレーションモード

TargetLinkは、モデルまたは生成されたコードへの変更を行うことなく、3つの異なるシミュレーションモードを実行します。TargetLinkはこれをバックグラウンドで自動的に実行します。

コード生成ツールは手作業によるプログラミングと比較してもほとんど見劣りしないコードを生成しますが、生成されたコードとその基準となる仕様のテストは必要です。TargetLinkは生成されたコードを検証するための強力で簡単な手段を提供します。コードテストは、基準となるシミュレーションモデルを指定するために使用されたのと同じシミュレーション環境で実行します。シミュレーションの結果が一致したときに機能は同一といえます。TargetLinkは、仕様(モデル)と実装(生成されたコード)が機能的に同一であることをクリック1つで示すことができる3段階の検証プロセスを提供します。

MIL(Model-in-the-Loop)シミュレーション

  • シミュレーションモデルから基準プロット用のデータを記録します。選択したブロックと状態変数からの信号がTargetLinkに自動的に記録されます。
  • MIL(Model-in-the-Loop)シミュレーションは、後でCコードに実装するためのモデルの指定した動作を取得します。記録された信号プロットは、以降の検証ステップで基準となるものです。
  • また、MIL(Model-in-the-Loop)シミュレーションは、整数変数のオーバーフローの検出に使用することも可能で、その結果をシミュレーションを利用した自動スケーリングに使用します。

SIL(Software-in-the-Loop)シミュレーション

  • コードが生成され、シミュレーションモデル(たとえば、同じプラントおよびスティミュラスシグナル)内のコントローラブロックがCコードに置き換えられます。TargetLinkはこれをバックグラウンドで自動的に実行します。
  • コントローラブロックは変わらず表示されますが、実際にはホストPCで実行されるコードになっています。信号プロットはMIL(Model-in-the-Loop)シミュレーションの結果とほとんど同じになります。同じにならない場合、これらを分析して差が生じた原因を理解し、固定小数点の設定を微調整することができます。

PIL(Processor-in-the-Loop)シミュレーション

  • 生成されたコードは組込みプロセッサ上で実行されますが、ホストPC上で正しく動作するコードでも依然不具合を起こす可能性があるため、さらに検査が必要です。
  • 既製の評価用ボードをホストPCに接続すると、生成されたコードがターゲットコンパイラでコンパイルされ、評価用ボードにダウンロードされます。
  • TargetLinkはホストPCと評価用ボードの間の通信を管理します。すべての動作は自動化され、インタラクティブな操作は必要ではありません。評価用ボードでのシミュレーションに必要な操作は2回のマウスクリックだけです。

シミュレーションコンセプトの特徴と利用効果

特徴 説明 利用効果
  • クリック1つで実現するMIL、SIL、PILシミュレーション
  • MILからSILまたはPILシミュレーションへの切り替えがクリック1つで可能
  • 強力なシミュレーション環境
  • 特別なテストモデルの作成や、S-Functionの生成、テスト用結線モデルへの手作業による挿入が不要
  • 統合されたデータログ機能
  • すべてのシミュレーションモードに対応した組込みのデータログ機能と結果のプロット
  • モデルの修正が不要
  • すべてのシミュレーションモデルで利用可能
  • MIL/SIL/PIL結果の直接比較
  • すべてのシミュレーション結果を同じプロットウィンドウ内に自動的にプロット
  • シミュレーション結果を異なるモードで直接表示し、偏差を解析することが可能
  • コードとモデルシミュレーションが一致するかどうかを直接フィードバック
  • 詳細な信号分析と偏差のプロット
  • 信号のズーム表示による偏差の点検、制約(定められた範囲など)の表示、カーソルによる信号履歴のスクロール表示、信号値の数値表示または信号偏差のプロット
  • 信号操作の明確な把握
  • 浮動小数点から固定小数点への変換で特に便利

TargetLinkのその他の検証機能

機能 説明
  • データロギングとプロットの統合
  • TargetLinkブロックにはデータログ機能が組込まれています。ブロックの出力信号をログに記録するかどうかをブロックダイアログで指定できます。
  • ランタイム解析によるコードのプロファイリング
  • PIL(Processor-in-the-Loop)シミュレーションは、生成されたコードのプロファイリングにも使用できます。PILシミュレーション中、TargetLinkはターゲットプロセッサ上で直接、実行時間とスタック消費量を自動的に計測します。
  • コードカバレッジ分析
  • テストがどれほど総合的に行えたかは、コードカバレッジ分析によって評価することができます。TargetLinkではC0およびC1カバレッジ分析を提供します。これはステートメントカバレッジおよびデシジョンカバレッジとも呼ばれます。
  • モデルとコード間のトレーサビリティ
  • トレーサビリティの向上、およびコード見直しを簡単にするため、オプションで、コードファイルをHTML形式で生成できます。HTMLファイルには、モデルからコードまたその逆に移動できるハイパーリンクが含まれます。

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