島全体が太陽光発電と風力発電による再生可能なエネルギーだけで完全に自給自足すること。これは革新の最先端をゆく、興味深い計画です。アゾレス諸島のグラシオザ島では、このビジョンがまもなく現実のものとなります。ベルリンに本社を置くYounicos社は、タンカーで海上輸送されるディーゼル燃料の供給にグラシオザ島が依存しないようにするために、太陽光発電プラント、風力発電基地、電力貯蔵器の設置プロジェクトを管理運営しています。
この準備は2010年にベルリンのテスト施設で開始されました。Younicos社は2年間このテスト施設で電力供給のコンセプトをテストし、電力貯蔵設備の開発、テスト、最適化を行いました。dSPACEは、バッテリコンバータの制御と風力および太陽放射変動のシミュレーションを行うハードウエアを提供しました(dSPACE Magazine 1/2010の
New Energy – Wind and Sun Bring Independence をご覧ください)。
2012年8月、Younicos社と現地の電力会社が、商業ベースのプロジェクトとして電力系統への送電と電力価格に関する合意文書に署名しました。太陽光発電プラント、風力発電基地、電力貯蔵器の建設は2014年末には完了し、同時にすべてのシステムが稼働する予定です。