発表日: 2016年01月05日 |
Donald Saldano、チームリーダー - トレーニング、dSPACE Inc.
半導体や増加する組込みソフトウェアに刺激され、製品の技術革新のペースは驚異的に高まっています。一方で、高品質かつ複雑な製品を最短の時間で開発するというプレッシャーも増大しています。
エンジニアは、日常業務において常にこのストレスに直面しています。組織では、彼らに創造性、生産性、効率性を高めるための最良のツールを提供していますが、ツールの効果はそれを使用する者の力量に左右されます。
つまり、ツールに多数の機能が搭載されていても、それらを効果的に使用する必要があります。エンジニアは本来有能であるため、ほとんどの場合、独力でツールの使用方法を習得します。自分の目的に応じて、ツールを使用するための独自のプロセスを築き上げ、その方法でツールを使用し続けます。
ただし、すべては進化します。当然、ツールも進化して多数の新機能を搭載します。エンジニアはそれらへの適応や習得に努めますが、時には各種の複雑な事情によって学習曲線が大幅に急降下する場合もあれば、新機能によって既存の作業がさらに簡素化される場合もあります。また、各人が似たような作業プロセスや方法を共有することで、チーム内での連携が高まる場合もあります。多くの組織では、これらを解決するには、適切なタイミングで効果的なトレーニングを提供することが必要であると理解しています。これにより、統一された手法で効率的にツールを使用し、それぞれのエンジニアの効率性を高めることができます。
dSPACEでは、新人のエンジニアから極めて経験豊富なエンジニアに至るまで、あらゆるレベルのエンジニアを対象に、あらゆる当社製ツールのトレーニングを提供しています。当社のトレーニングクラスは、独自の学習体験をユーザに提供するよう設計されているため、学習曲線を大幅に短縮することができます。
dSPACE Inc.でクラスを教えて15年以上になりますが、大多数の生徒は必ず、クラスを通じてツールやシステムの仕組みをより深く理解できるだけでなく、微妙なポイントも把握できるようになるため、より迅速かつ効率的にシステムを稼動できるようなる、という感想を述べます。
私がすべてのdSPACEシステムユーザに不可欠と感じるコアクラスの1つは、 「リアルタイムシステム」クラスです。このクラスはエンジニア向けの基本クラスであり、シミュレーションモデルとして表現された制御コンセプトを選択し、それを物理システム上でリアルタイムに適用して設計の妥当性を確認するプロセス全体について解説します。
このクラスでは、設計パラメータの適合、データの取得、解析の実行などのエンジニアリングタスクを遂行するツールの使用方法を学びます。受講者は、トレーニングの最後には、理論的な設計原則を選んだうえでリアルタイムに適用できるという自信がつき、最も単純なものから最も複雑なものに至るまで、あらゆる用途におけるテストシナリオの実装方法をより理解することができます。
当社は 「SCALEXIOシステム」クラスへの需要の増大を実感しています。dSPACEがリリースした次世代のHILシステムであるSCALEXIOは、組込みシステムのテストに対応する卓越した能力と高度な機能を提供します。当社では、このテクノロジが多くのお客様に採用されていることを実感しています。SCALEXIOシステムの使用方法を習得し、独自の要件に合わせてカスタマイズすることをご希望の方は、ぜひこのクラスの受講をご検討ください。当社では、2016年にはこれらのクラスの開催を増やす計画を立てています。
また、多数のユーザは当社が数年前にリリースしたツールであるControlDesk Next Generation(CDNG)への移行も行っています。CDNGは、特にADASシステムのテスト向けの優れた機能を提供しています。その結果、ControlDesk Next Generation Basic(Migrationクラスを含む)に対する需要も増加しています。ほとんどのユーザは、最終的にこのソフトウェアの新たな機能にはメリットがあると判断しています。そのため、CDNGの新規ユーザであるか、またはControlDesk 3.xからCDNGに切り替えようとしているユーザであれば、このクラスは大いに役立つことでしょう。
受講者は、時間ベースが共通の複数のソースから得たデータの取得、ADAS開発向けのビデオツールやマップツール、その他多くの拡張機能など、CDNGの新機能について多くを学ぶことができます。
通常の公開トレーニングクラスでは、非公開の機密情報のために一部の参加者が特定のアプリケーションや要件の詳細を把握できないということがよくありますが、カスタムクラスでは常にこうしたトピックについても極めて詳細に掘り下げることができるため、間違いなく最良の個人トレーニングを受けることができます。また、大規模な参加者の受講を希望する組織からは、その組織の施設でのオンサイトトレーニングを依頼されることもよくあります。当社は、そのようなサービスを喜んで提供いたします。当社のトレーナーは、お客様の要件に合わせてトレーニング教材をカスタマイズいたします。
ツール、方法、およびプロセスへの投資に関する意思決定を行う場合、投資利益率(ROI)は重要な基準です。ただし、ROIに大きな影響を与えることが可能な一般的な要因でありながら、適切なトレーニングの効用は頻繁に見過ごされています。エンジニアリングチームの生産性を高めるには、各人が適正なレベルのスキルと能力を備えていることが極めて重要であり、トレーニングはそれらの向上のために確実に役立ちます。学習曲線の短縮、生産性の増大、およびROIの向上は、まさに当社のモットーです。お客様の目標達成をサポートする当社のサービスを是非ご利用ください。
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