大規模な3D環境内で自動運転アプリケーション向けのセンサやアルゴリズムを検証

dSPACEがAVES Reality社と提携

パーダーボルン/ガルミッシュパルテンキルヘン、2023年3月14日:

dSPACEとAVES Reality社は、自動運転車両の開発者が現実的なシナリオで仮想テストドライブによるセンサやアルゴリズムの検証を可能とするために、技術的パートナーシップを締結しました。AVES Reality社は、dSPACEのセンサシミュレーションソリューションであるAURELION向けに、合成された環境を提供します。これにより、従来のコンテンツ提供の枠を広げることができます。

センサシミュレーションを用いた自動運転機能の検証を有意義なものにするためには、実在の場所や材質、セマンティクスなどを含む大規模な3次元環境モデルが必要となります。AVES Reality社は、人工知能(AI)や高度なビデオゲームテクノロジを用いて衛星画像を処理し、大規模な3Dコンテンツを生成します。生成されたコンテンツをAURELIONのカメラやレーダー、LiDARのシミュレーションで使用します。このようにして、合成された環境を用いて自動運転アルゴリズムのシミュレーションによる検証をAURELIONで実施することができます。

AVES Reality社のCEOであるFlorian Albert氏は、「当社が作成する、数平方キロメートルにも及ぶ3D環境を用いれば、実在する道路ネットワークや現実の空間ベースデータに基づいた都市全体で、仮想的にテストドライブを容易に行うことができます。このようなスケーラブルかつ詳細なシミュレーション環境により、さまざまな開発プロジェクトをコスト効率よく、リスクの少ない方法で仮想的に展開することができます」と述べています。

dSPACEのシナリオ部門のプロダクトマネージャであるThorsten Pueschlは、「最初のお客様のプロジェクトにおいて、AVES Reality社が提供する広大な区域全体のイメージデータは、dSPACEのシミュレーションソリューションを的確に補完し、お客様に大きな価値を提供する結果となりました。」と述べています。

dSPACEのシミュレーションソフトウェアであるAURELIONはSIL(Software-in-the-Loop)テストやHIL(Hardware-in-the-Loop)テストに加え、クラウド上で大規模な検証を行う場合など、開発プロセスのあらゆる段階を通じて利用できます。AURELIONには豊富なセンサモデルのライブラリがあります。これにより、市販前の新しいセンサをシミュレーションソリューションで使用することができます。dSPACEでは、それを可能にするために、世界をリードするさまざまなセンサメーカーとの提携を進めています。AURELIONには、サードパーティ製センサモデルを統合することも可能です。

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