SCALEXIO AutoBox – 現実的なシナリオにおいて新しい機能を早期に実装およびテスト

高度な処理能力と総合的なバスサポートを備えたモバイル型のリアルタイムシステム

パーダーボルン、2019年7月23:dSPACEの汎用的なリアルタイムプラットフォームであるSCALEXIOに、SCALEXIO AutoBoxという新たな製品が追加されました。この強力な車載プロトタイピングシステムを使用すると、極めて高度な処理能力、優れたリアルタイム性能、および車両バスシステムの総合的なサポートを提供できるようになります。これにより、開発者は実車によるテストドライブの早期の段階で新しい機能を実装し、テストすることが可能になります。

プロトタイピングシステムに対する需要はますます増加しており、複雑な機能のテストを直接路上で行うことも可能な強力な性能が求められています。特に、自動運転向けの機能開発においては、処理能力およびデータ帯域幅に対する要件が高くなっているだけでなく、電動化モビリティの分野では、迅速なクローズドループ動作、および極めて正確な信号の処理と生成が重要視されています。

実績のあるSCALEXIOプラットフォームのひとつであるSCALEXIO AutoBoxを使用すると、現在の要件だけでなく将来の要件にも対応しながら、非常に複雑で高度な機能を路上テストで開発できるようになります。本製品には、最新のIntelプロセッサ、複雑なアプリケーションをすばやく演算できるユーザプログラミング可能なFPGA、高性能なリアルタイムオペレーティングシステム、およびインテリジェントなI/OネットワークIOCNETが搭載されており、送信レイテンシの低減やデータ帯域幅の拡張を実現します。

変動を安定化させる広範囲対応の電源

SCALEXIO AutoBoxでは、車載時の確実な動作を保証するため、強力かつ広範囲に対応した電源を搭載しています。これにより、12~48 Vの一般的なオンボードの電源アーキテクチャに対して安定的な電源供給が可能になります。そのためSCALEXIO AutoBoxでは、瞬間的な電圧の降下や上昇にも対応することができます。また、実車によるテストドライブに対応するための強力なアクティブ冷却機能や特殊な衝撃や振動の減衰システムも搭載しています。 

モジュラー型の設計により投資の効率化を実現

 dSPACE SCALEXIO AutoBoxでは、長期間の投資を効率化できるよう、モジュラー型の設計を採用しています。そのため、3~4年という一般的なプロジェクト期間をはるかに超えた使用が可能です。モバイル型のプロトタイピングシステムを使用すると、たとえば、プラグインボードによる新しいインターフェースや高性能なプロセッサの追加により、要件の変更や追加に継続的に適応し、システムを常に最新の状態に保つことができます。

dSPACEのラピッドプロトタイピングシステム部門のプロダクトマネージャであるChristian Wördehoffは、「dSPACEのプロトタイピングシステムは、強力なハードウェア、優れた信頼性、および高機能かつ使いやすさをあわせ持っています。SCALEXIO AutoBoxの開発時の私たちの目標は、お客様に不安を一切感じさせないソリューションを提供し、それによりお客様が開発タスクに専念できるようにすることでした」と述べています。

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