航空宇宙産業向けの新しい開発ツール
発表日: 2016年02月15日 |
アイルランドのUnited Technologies Research Centre(UTRC)およびパートナー各社によって進められているMISSION(Modelling and Simulation Tools for Systems Integration on Aircraft:航空機システム統合のためのモデリングおよびシミュレーションツール)プロジェクトでは、航空宇宙産業向けの新しい開発ツールが開発されています。MISSIONプロジェクトは、欧州のClean Sky 2プログラムの一環として発足しました。MISSIONの目標は、新しい統合型のモデリングツール、シミュレーションツール、および最適化ツールを開発することにより、航空機設計の全段階においてワークフローをモデルベースで構築することです。
このプロジェクトでは、航空宇宙産業における既存の作業手法の統合を試みると共に、自動車産業などの他の産業分野で使用されている手法の航空機アプリケーションへの適用を模索しています。UTRCには、dSPACEに加え、イタリアのALES SRL、イギリスのUnited Technologies Aerospace Systems(UTAS)、およびドイツのITIが協力しています。
MISSIONプロジェクトでは、タスクの妥当性確認と検証にdSPACEツールチェーンが使用されています。このツールチェーンには、HIL(Hardware-in-the-Loop)シミュレーションとPCベースの非リアルタイムシミュレーションが含まれています。HILシミュレーションにはdSPACE SCALEXIOが使用されており、PCベースのシミュレーションプラットフォームとしてはdSPACE VEOSが使用されています。
Clean Sky 2は、EU(欧州連合)の航空宇宙研究プロジェクトです。Clean Sky 2では、40億ユーロを超える予算をかけて、2014年から2024年までの数多くの研究プロジェクトを推進しており、環境に優しい航空技術の基盤の構築やこの分野での欧州の競争力の向上を目指しています。
Clean SkyのWebサイト: http://www.cleansky.eu/technology-evaluator
最新の技術開発動向をつかんで、イノベーションを加速。
メールマガジンの購読希望・変更/配信停止手続き