Flying to the Limits

発表日: 2015年05月04日

専門的なプラットフォームを使用して、飛行範囲内を安定して飛行させるための、新たな自動操縦機能を開発

3分の1スケールのHK36R Super Dimonaベースの無人テスト飛行機は、飛行範囲内の安全飛行のための新機能を検証するテストプラットフォームです。

現代の航空機では、航空力学的な制限や構造上の制限だけでなく、システムのテクノロジ的な制約も考慮された上で安全な飛行範囲が決められています。航空機の開発者は、飛行制御装置の各サブシステムの酷使を防ぐため、こうした制限の枠を守り、十分に安全なマージンを確保することにしています。現在、このような安全マージン、すなわち余裕性能は、高度に自動化された飛行制御システムでは実用化できておらず、技術革新の潜在的な可能性を秘めています。ハンブルク工科大学は、安全性を損なわずに飛行範囲内の飛行を保証し、余裕性能を実用化する新たな手法を分析するため、ULTRAプロジェクト(Unmanned Low-cost Testing Research Aircraft)を立ち上げました。このプロジェクトでは、大学で専門的なテストインフラストラクチャを使用して、仮想的または実際のテスト飛行を行っています。 必要なアルゴリズムの開発およびテストを、航空機のラピッドコントロールプロトタイピングとして解析することができます。

dSPACE製品を使用したSILおよびHILシミュレーション

重要なソフトウエアコンポーネントは、MATLAB®/Simulink®に基づく検証済みの飛行シミュレーション環境を使用して、モデルベースで解析および設計します。これを実現するため、同大学ではdSPACEのリアルタイムシステムを中心とする強力なラボインフラストラクチャを導入しています。リアルタイムシミュレーションには、テスト飛行機の飛行力学モデルに加えて、環境、システム、およびセンサエミュレーション向けの各モデルも含まれています。安全飛行のための新機能をテストする際には、テスト飛行用のコンピュータ、センサ、アクチュエータといった実際のシステムコンポーネントの統合度に応じて、MIL(Model-in-the-Loop)、SIL(Software-in-the-Loop)、またはHIL(Hardware-in-the-Loop)シミュレーションを使い分けています。

テスト飛行機にdSPACE MicroAutoBoxを搭載

3分の1スケールのHK36R Super Dimonaは、安全飛行のための新機能を実際のテスト飛行で評価する際に使用する無人テスト飛行機です。HK36Rには、MATLAB/Simulinkで開発したアルゴリズムをテスト飛行時に容易に使用できるようにするため、dSPACE MicroAutoBoxが搭載されています。HK36RにはさまざまなセンサがCANデータバスを介して接続されており、速度、姿勢、位置、迎え角、横滑り角などの関連する航空力学的変数を容易に取得することができます。MicroAutoBoxと飛行制御システムとの通信には、パルス幅変調(PWM)が使用されます。

実際のテスト飛行に移動型地上局を活用

テスト飛行中、データは遠隔測定リンクを介して移動型地上局へと送信されます。移動型地上局では、特別に開発されたツールを使用してテスト飛行の計画、制御、および監視を行い、受信した遠隔測定データを解析します。最新のディスプレイ設計により、パイロットやテスト飛行エンジニアは飛行中の重要なパラメータをすばやく取得することができます。
 
詳しくは、以下のウェブサイト(ドイツ語のみ)を参照してください。
www.fst.tu-harburg.de/ultra

  • MicroAutoBox II リアルタイムハードウェア、入出力、およびシグナルコンディショニングを備えた小型スタンドアロンプロトタイピングシステム
  • ニュースレターを購読します

    メールマガジンの購読希望・変更/配信停止手続き