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リチウムイオン電池スタック電圧の計測および平均化

バッテリマネージメントアルゴリズムの開発および妥当性確認

適用分野

  • バッテリマネージメントシステムおよびアルゴリズムの開発および妥当性確認
  • バッテリストレステスト(過放電および過負荷)
  • セルの化学的特性およびセルジオメトリのテスト
  • バッテリおよびバッテリコントローラのEOLテストおよび認定テスト

主な特徴

  • スケーラブルなモジュール型システムにより、最大846 V(約200セル)をサポート
  • 0~5 Vの計測範囲
  • ±2 mV未満の高い精度
  • 最大1 kHzの極めて高い計測周波数
  • EV1093ボードによるすべてのセル電圧(カウントとは無関係)、セル温度、およびバッテリ電流の完全な同期計測
  • 絶縁状態の監視
  • バッテリセル用のリアルタイム充電状態(SOC)アルゴリズム

通常、リチウムイオン(Li-ion)バッテリは、約2.5~3.8 Vの動作範囲を有する最大数百個のセルを相互接続する形で構成されます。電圧曲線はやや平坦であるため、セル電圧のわずかな変化で充電状態(SOC)が比較的大きく変化します。


そのため、バッテリマネージメントには多数のアルゴリズムが必要です。バッテリセル電圧のバランスを調整する充電状態アルゴリズムもその1つです。リチウムイオンバッテリでは、高い精度でセル電圧を計測および監視する必要があります。

個々のセル電圧はバッテリ全体が提供する電圧(最大500 V以上)よりもはるかに低いため、個々のセル電圧を計測することが必要です。このため、dSPACEではEV1093 Battery Cell Measurement and Balancing Boardを提供しています。EV1093では、1枚のボードで24個のセルに対応しており、必要に応じてさらにボードを追加することができるため、チャンネルを容易に増やすことができます。EV1093はバッテリセルのパッシブバランシング方式をサポートしており、エネルギーは最も荷電したセルから引き出され、抵抗器を通じて熱として処理されます。今日のLi-ionバッテリは技術的に生産品質が高いため、エネルギーを最も荷電したセルから引き出し、最も荷電されていないセルに移転するアクティブバランシング方式は多くの場合で必要ありません。


EV1093は、ラボでは19インチラックで使用するか、あるいは車載用筐体で使用します。いずれの場合も、セル電圧とシステム電圧の間には大きな差があるため、セル電圧の計測チャンネルは温度計測チャンネルから絶縁されています。このボードは、MicroAutoBox II、MicroLabBox®、またはDS1007 PPC Processor Boardなど、Ethernet対応のあらゆるdSPACEプラットフォームを使用して制御することができます。Ethernet接続により、EV1093のFPGAやdSPACEプラットフォームの高性能プロセッサを介して制御を分散して行うことが可能です。

さまざまな設定および実装要件に対応するための専用のブロックセットであるdSPACE Battery Cell Voltage Measurement and Balancing Blocksetを使用すると、優れた柔軟性により直接バッテリにアクセスすることができます。これにより、平均化プロセスとアルゴリズムを完全に制御することができます。


たとえば、バッテリを再充電している間にセルにパッシブバランシングを行う場合、目的の電圧、つまりEV1093で常に維持される最小電圧を設定することができます。パッシブバランシングの場合、プラグオンモジュールを使用してEV1093に幅広い抵抗値を持つ抵抗器を追加することができます。


システムには安全機構が組み込まれていますが、これらを無効化して完全にセルを放電したり、過負荷を生じさせたりすることもできます。それぞれのセルは個別に監視されるため、バッテリストレステストや新たなセルの化学的特性およびセルジオメトリのテストを行うことができます。また、EV1093は多数の温度センサも搭載しており、発生した温度の程度と場所に関する詳細情報が提供されるため、容易に過熱箇所を特定することができます。


このブロックセットにはカルマンフィルタベースのSOCアルゴリズムが含まれています。このアルゴリズムは、ユーザによる設定が可能でリアルタイム動作にも対応しており、すぐに使用することができるため、ジャンプスタートも可能です。