パワーレベルでは、実際のパワーステージはテストに含まれており、モーターのみが電子負荷によってエミュレートされるため、テスト対象デバイスを改変する必要がなく、メカニカルテストベンチと比べ、適用される安全上の制約はほんのわずかです。
DS5380 Low-Voltage Electronic Load Moduleは、パワーステアリングシステムなどで使用されるモーターのエミュレーションに必要な高速操作用に最適化されています。このモジュールは電流シンクおよび電流ソースのいずれとしても動作可能で、双方向の電流フローを提供することができます。すなわち、このモジュールは実際のモーターECUの出力電流を消費または生成します。DS5380 Low-Voltage Electronic Load Moduleは、dSPACE FPGAベースボードと組み合わせることができます。これらのボードをXSG Electric Component Libraryと組み合わせると、モーターの制御に必要な高速な応答時間を実現できます。FPGAベースボードでは、FPGAがXSG Electric Component Libraryなどによりモーターのシミュレーションモデルを計算し、電子負荷モジュールを操作します。
DS5381 Low-Voltage Electronic Load Unitは、モーターおよび発電機の電流(最大電圧60V)をエミュレートします。電流と電圧の制御モードを動的に切り替えることにより、ブースターコンポーネントを追加せずにフローティングブラシレスDC(BLDC)モーターをエミュレートできるようになります。このユニットは、60 Vまでの電圧範囲に対応するため、高電圧の48 V車両電源での使用に最適です。
このユニットは3相モーターユニットのエミュレーションに最適です。エネルギー回生機能も備えているため、システム全体のエネルギー効率向上を促進できます。代表的なテストアプリケーションとしては、電動パワーステアリング、スタータ/ジェネレータシステム、およびマイルドハイブリッドドライブなどがあります。電子負荷でより大きな電流を得るために、複数の負荷を並列に接続して動作させることが可能です。
シミュレーションシステムは、開発者が自動化されたテストをより正確に認識できるよう、3Dビジュアル表示ソフトウェア、ステアリングホイール、または運転席全体を用いて拡張することができ、開発者が着座してシステムを「運転」できるようになっています。
ASM Vehicle Dynamicsなどのシミュレーションモデルを使用すると、システムを現実に即して動作させることができます。
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