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Electric Driveを選択する理由

多数の利点があり、幅広い用途に使用できる可能性を持つElectric Driveの適用範囲は、近年ますます増大しています。モーターは小型化が可能であり、ほとんどどのような場所にも設置することができるだけでなく、動的な特性に優れ、低回転速度で高いトルクを発揮することができるという特長があります。他にも、Power on Demand機能により高い省電力性を実現することができ、さらには制御性や保守性にも優れています。

このような特性と、自動車アプリケーションにおける排ガス規制がますます厳しさを増している現状を考慮すると、Electric Driveの使用範囲はさらに拡大すると考えられます。

要件

Electric Driveのすべての利点は、開発プロセスやテストプロセスにおける個別の要件にも当てはまります。

Electric Driveが提供する優れた動特性は、実際の環境でコントローラの妥当性を確認したりコントローラを実行したりするプロトタイパーでも必要となります。最終的な量産ECUの正しい動作を検証するテストシステムでも同様です。これを実現するには、短いシミュレーションステップサイズ、センサ入力のシミュレーション、およびパルス幅変調(PWM)との同期化などが課題となります。

dSPACEを選択する理由

dSPACEでは、数十年の経験から得たElectric Driveの特殊な要件に関する豊富な知識に基づき、ラピッドコントロールプロトタイピング(RCP)、ECU自動コーディング、およびHIL(Hardware-in-the-Loop)シミュレーション向けの総合的なツールチェーンを提供しています。dSPACE製品をシームレスに連携させると、快適な開発環境およびテスト環境を実現することができます。これらの製品では、強力なリアルタイムプロセッサ、ユーザによるプログラミングが可能なFPGA、および総合的なI/Oインターフェースなどのハードウェアを使用できるということも大きな利点です。また、データ処理向け、およびコントローラまたはプラントモデル向けの専用の関数ライブラリも提供されています。さらには、Simulink®の初期の機能モデルを総合的なリアルタイムテスト環境へ移行するための洗練されたソフトウェアも使用することができます。このように、dSPACEのハードウェアおよびソフトウェアを連携させて活用すると、個別のパーツを相互にきめ細かく調整したうえで統合しシームレスなツールチェーンとして構築できるようになります。

dSPACEは、初期のコントローラ開発から最終的な認定テストに至るまで、世界中のお客様をサポートします。dSPACEではエンジニアリングサービスも提供しており、お客様のプロジェクトがどれほど困難なものであっても、すべての開発プロセスを通じて適切なサポートを提供します。これらのすべての製品やサービスによって、極めて柔軟性が高く、利便性に優れた開発環境が実現します。

ラピッドコントロールプロトタイピングでの開発プロセス。

コントローラ設計およびラピッドコントロールプロトタイピング

モーターの需要の高まりにより、必要な制御アルゴリズムの開発、妥当性確認、および実装にはより多くの労力が必要となってきています。ラピッドコントロールプロトタイピング(RCP)を用いたモデルベース設計を使用すると、このような作業負荷を最小限に抑えることができ、実際のECUの制御アルゴリズムに関する設計反復をすばやく行えるようになります。

新しいコントローラ機能は、通常、MATLAB®/Simulink®/Stateflow®のモデルに基づいて開発されます。

dSPACE RCPシステムを使用すると、新しい制御アルゴリズムを具体的にモデル化することができるため、新たな制御方式の最適化やテストを実際の環境で迅速かつスムーズに行えるようになります。これにより、設計のエラーの発見や修正も直ちに行えます。

迅速な反復作業により、自由度が最大に

dSPACEは、実車での使用(モジュール型のAutoBoxや小型のMicroAutoBox IIなど)およびラボやテストベンチでの使用(モジュール型のExpansion Boxや小型のMicroLabBox®など)に適した幅広い既製のソフトウェアおよびハードウェアコンポーネントを提供しています。RCPハードウェアは、処理能力とメモリ容量の面で実際の量産ECUよりもはるかに高性能であるため、ハードウェアによる制約を考慮する必要はほとんどありません。RCPハードウェアは、ECU機能の一部のみを調整する必要がある場合などに、ECUの代用品または既存のECUの拡張用として使用することができます。dSPACEでは、既存のECUにRCPシステムを接続するための総合的なECUインターフェースツール環境(ECU Interface Manager、DCI-GSI2など)を提供しています。

dSPACEの実装ソフトウェアであるReal-Time Interface(RTI)を使用すると、MATLAB/Simulink/Stateflowで設計したモデルをdSPACE RCPハードウェアにクリック1つで実装することができます。また、数多くのインターフェース機能を備えたグラフィカルなRTIブロックライブラリにより、入出力やモデルを接続することもできます。dSPACEの試験用ソフトウェアであるControlDesk®を使用すると、ランタイム中に計器パネルの表示を使用して変数を監視および調整できるようになるため、制御アルゴリズムの最適化が可能です。テスト中に制御アルゴリズムの機能自体を修正する必要がある場合は、すべての要件を満たせるようになるまでSimulinkで簡単に修正を行い、再度ハードウェアに送信することができます。dSPACEのハードウェアおよびソフトウェアは完全な相互作用が保証されているため、開発環境やテスト環境をより便利に活用することができます。

TargetLinkコードは可読性を犠牲にすることなく、メモリ消費量と実行速度の点で人間のプログラマが書いたコードに匹敵する効率性を誇ります。

コントローラの実装および量産コード生成

開発および徹底的なテストを経た新しい機能は、対象となるECUに実装する必要があります。つまり、メモリや演算処理能力など、個別のECUの特性を考慮しつつ、MATLAB®/Simulink®/Stateflow®モデルから量産コードを生成することになります。

この際、dSPACEの量産コード生成ツールであるTargetLink®を使用すると、MATLAB/Simulink/Stateflowから極めて効率性の高いCコードを直接生成し、事前に組み込まれたシミュレーションおよびテスト環境を通じて早期の段階で妥当性確認を行うことができます。これにより、実装に必要な時間を大幅に短縮できるだけでなく、仕様と量産コードの間に秩序のある一貫性を持たせることができます。モデルレベルの変更は、直ちにコードに転送されます。

高い効率性と設定可能なコード

TargetLinkは、量産品質のコードを自動で生成できるよう特別に設計されています。TargetLinkが生成する極めて効率性の高いコードには、主に2つの利点があります。

  • RAM/ROMおよびスタックメモリへの影響が低い
  • ワーストケース実行時間(WCET)が短い

TargetLinkの主な特徴

TargetLinkによる量産コード生成に対応した標準的な開発プロセス

  • Simulink®/Stateflowから量産コードを直接生成
  • 非常に効率的な固定小数点および浮動小数点コード
  • 自動スケーリングを含む固定小数点の総合的なサポート
  • 強力なソフトウェア設計およびテスト機能
  • MIL/SIL/PILシミュレーションを使用した統合されたデータロギングとプロット表示による直接的な検証
  • モジュラー方式のコンポーネントベース開発のサポート
  • TargetLink Data Dictionaryによる効率的なデータ管理
  • 高度なネイティブAUTOSARサポート
  • ISO 26262、IEC 61508、およびその派生規格の認証を取得
  • TargetLink Ecosystem – サードパーティプロバイダ製の補助ツールおよびサービスにより拡張されたモデルベース開発向けの強力なツールチェーン

コントローラのテストおよびHIL(Hardware-in-the-Loop)シミュレーション


量産ECUに実装されたECU機能は、現実的なシナリオでテストする必要があります。HIL(Hardware-in-the-Loop)シミュレーションを使用すると、ECUの環境(コンポーネントまたはシステム全体の相互作用)をシミュレートすることができます。HILシミュレーションでは、さまざまなモーターの種類とECUのテストに容易に対応することが可能です。


dSPACEでは、バッテリ管理制御システムを現実に即してテストできるようにするため、HILシミュレータシステムであるSCALEXIO®を提供しています。また、高電圧時の正確性を備え直流絶縁に対応したHILテスト用のリアルタイムハードウェアや、リチウムイオンバッテリおよびニッケル水素バッテリ向けのシミュレーションモデルなど、バッテリシミュレーション専用のさまざまなハードウェアおよびソフトウェアを提供しています。さらに、Electric Driveシステムのリアルタイムでのシミュレーション用としてFPGAベースのI/Oを提供しており、ゲート駆動信号の取得やモーター電流のシミュレーションが可能になっています。これらをプロセッサベースのシミュレーションに対応するASM Electric Components Libraryや、FPGAベースのシミュレーションに対応するXSG Electric Components Libraryなどのシミュレーションモデルと併用することにより、強力なHILテストシステムを構築することができます。新たなElectrical Power Systems Simulation Packageを使用すると、回路トポロジからプロセッサおよびFPGA向けのシミュレーションモデルを直接かつ容易に生成することができます。dSPACEシステムは、Electric Driveコントローラを使用した閉ループシミュレーション向けの整流器およびインバータから、DC/DCコンバータ、風力/太陽光エネルギー用コンバータまでさまざまな用途をカバーしています。


ECUの周辺環境(相互に連携するコンポーネントやシステム全体など)をシミュレートすることには、複数の利点があります。


  • 開発の早い段階(すべてのパーツが実際に揃う前)でも機能をテストすることができます。
  • ラボテストにより時間とコストが削減されます。また、指定した条件でテストができます。
  • 欠陥や通常は危険を伴う状況でのECUの動作を、ドライバーや制御対象機器を危険にさらすことなくテストできます。
  • テストが再現可能で自動化できます。

モーターECUへのさまざまな接続方法

モーターを制御するECUまたはその他のシステムには、HILシミュレータを使ってさまざまな段階で接続できます。どのインターフェースを使用するかは、テストの目的やプロジェクトの条件によって異なります。


  • 信号レベル:パワーエレクトロニクス、モーター、および機械的車両環境のシミュレーション:
    • 非常にスケーラブル(パワーレベルに関係なくパラメータを柔軟に設定できる)
    • モデルへのフルアクセス
    • ECUの内部信号にアクセスできることが必要
  • パワーレベル:モーターのエミュレーションおよび実機環境のシミュレーション:
    • パワーステージを含む量産ECUを使用することが可能
    • モデルへのフルアクセス
    • 一定の電力範囲内でモーターパラメータを柔軟に設定できる
  • 機械レベル:機械的な環境、量産ECU、および実際のモーターのシミュレーション:
    • 機械的パーツのテスト

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