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EcoCAR: The NeXt Challenge Goes Green

次世代自動車エンジニアによる持続可能なモビリティ技術 の開発

Published: dSPACE Magazine 2/2009, Jul 2009

このエコカー開発プログラムEcoCAR Challenge のために、米国エネル ギー省は、さまざまな大学に在籍す る200 名の学生たちに3 年間のパイ ロットプロジェクトを委嘱しました。 各開発チームは、量産用プロトタイ プ車両を開発し、彼らの車両アーキ テクチャの実装が「グリーン」である ことを実証する必要があります。

持続可能な車両ソリューションの研究と開発

エネルギー省は、1987 年から北米45 大学先進車両テクノロジ競技を後援して きました。 この競技は、エネルギー省の研究開発機 関であるアルゴンヌ国立研究所 (Argonne National Laboratory)に よって組織され、大きな成功を収めてき ました。過去のイベントは、燃費の改善、 石油消費量の削減、温室効果ガス (GHG)の排出量の削減、NOx の排出量 の削減などの、学生が開発したテクノロ ジに結実しています。これらテクノロジは すべて、持続可能なモビリティの実現を 主導するエネルギー省にとっての基本的 な目的です。

グリーンパワーのパフォーマンスの向上

2008 年5 月に、エネルギー省は、後援 企業のGeneral Motors(GM)社ととも に、新しい競技「EcoCAR: The NeXt Challenge」を開始すると公表しました。 北米地域の17 の大学から約200 名の 学生が選抜され、3 年間に渡る競技に参 加することになりました。競技期間は 2008 年8 月から2011 年6 月までです。 各参加チームは、2009 Saturn VUE コ ンパクトクロスオーバーSUV (GM 社か らの寄贈)をベースにして、下記の目標を 達成する課題に挑戦しています。

  • 総合的な燃料サイクルの油井からホ イールまで(well-to-wheel、WTW) 分析に基づいて、石油エネルギーの消 費を削減する
  • 車両のエネルギー効率を改善する
  • 基準排出ガスおよびWTW排出ガスを 削減する
  • 性能、実用性、安全性における消費者 受容性を確保する

エコカーの「環境に優しい」のテーマを踏 まえて、米国カリフォルニア州大気資源局 (CARB)のゼロ排出ガス車(ZEV)仕様 に適合する車両の設計を競い合うことに なります。各チームには、軽量な材料の使 用、空力特性の改善、エタノール、バイオ ディーゼル、水素などの代替燃料の使用 が奨励されています。

学問に専念

ウォータールー大学の大学院生Alex Koch は、EcoCAR Challenge プログ ラムに没頭していると言います。昨年学 部を卒業すると、魅力的な職場から好 条件の勧誘があったにもかかわらず、大 学院課程に進んで、チームのキャプテン としてエコカープログラムに参加してい ます。 「このチャレンジプログラムでは、正真正 銘の高度な車両開発に携わることができ ます。徹夜することもあるけれども、何か 大きなこと、何か価値のあるもの、何か世 の中を変えるものに貢献していると考える と、まったく苦になりません」とKoch は 述べています。ミシシッピ州立大学のコン ピュータエンジニアリング専攻の大学院

生のJohn Robbins は、エコカー競技は 学生にとって非常に価値があると考えてい ます。 「エコカープロジェクトに費やす時間が楽 しくてしかたがありません。ほとんどのエン ジニアが利用するチャンスを与えられない ような、極めて高いレベルのツール、テク ノロジ、トレーニングの多くが大学院生に は門戸が開かれています」とRobbins は 言います。

現実の世界のエンジニアリングを体験する

EcoCAR Challenge は、資金、ハードウ エア、ソフトウエア、トレーニング、サポー トを提供する30 のスポンサーのネット ワークによって支援されています。学生た ちは、最先端のツールや装置が使用でき るだけでなく、スポンサー企業と直接接 触して、実際的な技術支援や業界の見識 に触れることができます。EcoCAR Challenge は、テクノロジの交換を促し、 このプログラムのスポンサーとの産学協 同を通じて革新を推進します。 また、学生たちに実際の世界を体験させ るため、チームはその車両設計をGM Global Vehicle Development Process (GMグローバル開発工程)に合わせて行 う必要があります。これには、エンジニアリ ング方式、リソースの割り当て、成果物に 関する規定が含まれています。 EcoCAR Challenge プログラムには、学 生たちに職業としてのエンジニアリングにつ いての教育を行う目的もあります。各チー ムは、あらゆるレベル-小学校、中学校、 高校、大学-の学生生徒たちに、エンジニ アリングの分野と、革新的なものの開発に 果たすその重要な役割りを啓発するため に、年間を通じて、公共に役立つイベント を計画することが奨励されています。これ には、一般市民にエコカーおよび持続可 能なモビリティ技術について啓発する目的 もあります。 政治家たちにも、この競技の存在が知ら れるようになってきました。カリフォルニア 州のアーノルド・シュワルツネッガー知事 は、EcoCAR Challenge プログラムの詳 細を知るために、SAE World Congress でのGM 社の展示ブースに突然姿を現し ました。同知事は、GM 社のエコカー用パ ワートレイン担当重役で、パワートレイン ソフトウエアエンジニアリング担当取締役 Kent Helfrich 氏の講演に耳を傾け、エコ カープログラムについて懇談しました。

グリーンパワーのパフォーマンスの向上

2008 年5 月に、エネルギー省は、後援 企業のGeneral Motors(GM)社ととも に、新しい競技「EcoCAR: The NeXt Challenge」を開始すると公表しました。 北米地域の17 の大学から約200 名の 学生が選抜され、3 年間に渡る競技に参 加することになりました。競技期間は 2008 年8 月から2011 年6 月までです。 各参加チームは、2009 Saturn VUE コ ンパクトクロスオーバーSUV (GM 社か らの寄贈)をベースにして、下記の目標を 達成する課題に挑戦しています。

  • 総合的な燃料サイクルの油井からホ イールまで(well-to-wheel、WTW) 分析に基づいて、石油エネルギーの消 費を削減する
  • 車両のエネルギー効率を改善する
  • 基準排出ガスおよびWTW排出ガスを 削減する
  • 性能、実用性、安全性における消費者 受容性を確保する

エコカーの「環境に優しい」のテーマを踏 まえて、米国カリフォルニア州大気資源局 (CARB)のゼロ排出ガス車(ZEV)仕様 に適合する車両の設計を競い合うことに なります。各チームには、軽量な材料の使 用、空力特性の改善、エタノール、バイオ ディーゼル、水素などの代替燃料の使用 が奨励されています。

dSPACE MicroAutoBox による通信および制御

「学生の制御システムの開発が円滑に進 むように、dSPACE がMid-Size シミュ レータやその他のツールを提供してエコ カーチームを支援してくれるので嬉しくて たまりません。dSPACE シミュレータは、 このシミュレータがなければ実車での試 験段階まで分からないような、さまざまな 問題の識別に役立ちます。HIL シミュレー ションによって貴重な時間が節約でき、 非常に多くの頭痛の種が解消されます」 とKoch は述べています。 Koch は、ウォータールー大学チームでは プラットフォーム車両のプライマリコント ローラとしてMicroAutoBox を使用して いると説明してくれました。 「来年にかけて実装する予定の新しいハイ ブリッドパワートレインコンポーネントのす べての通信および制御をMicroAutoBox が行います。MicroAutoBox と共に使用 するControlDesk ソフトウエアにより、ト ラブルシューティングと適合のプロセスが 合理化されます。取り扱いも非常に簡単 です」とKoch は語っています。 Robbins は、dSPACE HIL シミュレータ とMicroAutoBox を使用することによ り、車両の制御およびシミュレーションに、 さまざまなアプローチを自由に試してみる ことができると説明します。 「dSPACE のツールを使用して、アイデア を実地に試して見ることができます。これ こそ、まさに必要としていたものでした。 また、dSPACE のトレーニングは最高で、 業界で最もツールのドキュメントが整備さ れています」とRobbins は述べています。

グリーンな車両アーキテクチャの開発

EcoCAR Challenge プログラムの3 年 間、各チームは量産用プロトタイプ車両を 完全に設計および開発し、選択した車両 アーキテクチャの実装が「グリーン」であ ることを実証する必要があります。 2009 年2 月にワシントンD.C. で開催さ れたWashington Auto Showの記者会 見で、各チームは選択したアーキテクチャ を公開しました。航続距離延長型電気自動 車(EREV)、プラグインハイブリッド電気自 動車(PHEV)、全機能電気自動車(FFEV)、 燃料電池プラグインハイブリッド電気自動車 (FCPHV)などが開発されています。 これらのアーキテクチャは、それぞれが異 なるテクノロジソリューションを表していま すが、どの車両設計も下記の条件を満た している必要があります。

  • プラグイン機能を備えている
  • より多くの電気エネルギーが保存でき る最先端のリチウムイオン電池テクノロ ジを使用している
  • 低エネルギー消費
  • 石油消費に代わる再生可能なエネル ギー源を使用し、これにより自動車の テールパイプから排出される温室効果 ガスの量を大幅に削減する
  • 各チームのアーキテクチャが、消費者が 要求する量産車の実世界でのパフォー マンス特性と安全性を維持している

重要項目

制御アルゴリズムの開発には実際的な方法 論とツールの使用が特に重要になります。 学生たちは、モデルベース開発、ラピッド コントロールプロトタイピング(RCP)、 SIL(Software-in-the-Loop)シミュ レーション、HIL(Hardware-in-the- Loop)シミュレーションを使用すること になります。この環境を使用して、学生た ちは複雑な制御設計を短時間で実装す ることができ、実際の車両に導入する前 に、リアルタイムシミュレーションによっ て早期の段階で試験することができます。 先進車両テクノロジ競技委員長である、ア ルゴンヌ国立研究所交通研究センターの Kristen De La Rosa 氏は次のように述べ ています。「過去20 年間、自動車技術の 洗練度と複雑性は大きく進歩しました。 こうした業界の動向に対応するには、競技 プログラムも先端テクノロジと最新のエン ジニアリング方式を活用して劇的に革新す dSPACE Inc. を訪れた各チームのメンバー る必要があります。たとえば、dSPACE の ツールを使用することにより、各チームは 車両のHIL シミュレーションを開発して、 実際の車両設計を組み立てる前に、高度 な車載ハイブリッドシステムコントローラ の試験と妥当性の確認を行うことができま す」とKristen De La Rosa 氏は語ってい ます。 1 月に開催されたEcoCAR Winter Workshop で、学生たちは、パフォーマン スモデリング、制御システム設計、シミュ レーション技術の向上を図るためのツー ルや装置を受け取り、トレーニングを受け ました。

環境に優しい交通手段を使用可能にする

1 年目の活動を締めくくるEcoCAR Competition Finals が、2009 年6 月 7 ~ 13 日にカナダのトロントで開催され ました。審査員団が、コンポーネントをプ ロトタイプ車両と電気、機械、ソフトウエ アの各システムの機能に適切に適合させ るためのモデルベース設計ツールの使用 に関して各チームの評価を行いました。 各チームは、どれだけ効果的にSIL および HIL シミュレーションを制御システムおよ びサブシステムの開発に使用しているか や、公共的な啓発イベントについても評価 が行われます。 総合優勝はオハイオ州立大学で、2 位と 3 位にビクトリア大学とミシシッピ州立 大学が続きました。入賞した3 チームす べてが、dSPACE のHIL(Hardwarein- the-Loop)ツールとラピッドプロトタ イピングツールを使用していました。 最優秀設計賞、最優秀技術レポート賞、 最優秀プレゼンテーション賞なども決定 しました。dSPACE からも、dSPACE の 装置を使用して車両の設計を行った3 チームにEmbedded Success 賞を贈 りました。 EcoCAR Challenge プログラムの2 年 目と3 年目で、各チームはプロトタイプ車 両からのビルドを通じて車両設計を実装 して行くことになります。

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