自動車メーカーやサプライヤが自動車向けのセーフティクリティカルなシステムを開発する場合、そのプロセスやツールが関連する機能安全規格に準拠していることを証明する必要があります。ここでISO 26262規格が重要な役割を果たします。使用するテストツールや開発ツールがISO 26262に準拠していることを証明できれば、その企業は機能安全を重視しており、最新の技術に従って開発を慎重に行っていることも証明できます。
dSPACEがISO 26262を総合的にサポート
機能開発から妥当性確認まで
dSPACEでは、ECUソフトウェアの妥当性確認を行うお客様向けに複数のツールを提供しており、それらはセーフティクリティカルなシステムを、ISO 26262に準拠して行う開発に使用できるというTÜV SÜDの認証を取得しています。つまり、認証を取得したdSPACE製品はすべて、自動車安全度水準(ASIL)に対応したISO 26262:2018規格に準拠しており、安全関連の開発プロセスでの使用に適合していることの証明となります。
これらのツールは、機能開発から妥当性確認まで、以下も含めて多岐にわたっています。
- モデルベース開発および量産ソフトウェア開発向けツール
- シミュレーションおよび統合プラットフォーム
- パラメータ設定およびビジュアル表示ツールと組み合わせたシミュレーションモデル
- テストおよび妥当性確認用ソフトウェア
そのため、dSPACEのお客様は、開発、シミュレーション、および妥当性確認向けに、完全に認証取得済みのツールチェーンを利用することができます。
注意:ISO 26262認証は、TÜV SÜDから各製品の個別のバージョンに対して発行されました。認証取得以降、当社はISO 26262の要件に準拠したツールを継続して開発しています。つまり、現在の製品バージョンもまた、ASIL DまでのASILプロジェクトでの使用に関する適合性が認定されています。
ISO認証を取得した個々のツールの詳細については、本ページの以降の内容でご確認いただけます。
主な利用効果
dSPACE製品がこの認証を取得しているということは、ISO 26262のプロセス全体の条件を簡素化できるということであり、
認証を取得済みのdSPACEツールを使用すれば、セーフティクリティカルなプロジェクトに際して認証を取得する手間を大幅に削減できるということです。つまり、お客様のプロジェクト固有の安全マニュアルの中では、dSPACEから提供されるツール固有の証明書とそれに対応する安全マニュアルを参照するだけで済みます。そのため、お客様は自社が構築するプロセスチェーンの機能安全性を証明することに完全に集中することができます。また、使用事例ごとの安全マニュアルも提供されます。
さらに、dSPACEでは、さまざまな規格に準拠し、その要件を効率的に実装できる開発およびテスト環境をどう構築して管理するかについても、各種のコンサルティングサービスを提供しています。