SAEが定めるすべての運転自動化レベルにおいては、あらゆるコンポーネントを指定された制限範囲内で動作させ、高い信頼性と精度を実現する必要があります。これは電気自動車においても同様であり、各コンポーネントは厳格な安全要件の対象となります。複雑な量産プロセスでこのような品質を実現するには、機能のテストや適合、調整を自動化することが不可欠です。これにはセンサ、制御ユニット、モーターなどが含まれます。

EOLテストにおけるdSPACEの役割
dSPACEは、製品の品質だけでなく自動車のバリューチェーン全体に沿って車両の安全性を保証するために必要な最先端のテストおよび妥当性確認ソリューションを提供しています。これにより、効率的に量産試作や量産段階に進むことが可能になります。また、業界で証明済みのこれらのソリューションを当社のパートナーネットワークと連携させてEOLテストを行えば、高精度な自動化機能により各種のプロセスを加速させ、安全性を保証することができます。
電動化モビリティのEOLテスト
当社の長年の経験やハイエンドな機器を活用すると、電動化モビリティ分野のEOLアプリケーションにおいてもさまざまな利点があります。たとえば、現在のインバータのEOLテストは一般的に、安定した電源と受動負荷を用いて実施されます。しかし、特に最新の車両プログラムで使用される高度に非線形のドライブにおいては、このようなアプローチでは必要な動作点の達成には不十分であることが少なくありません。一方、dSPACEの極めて強力かつ小型のパワーHILシステムを受動負荷の代わりに使用すれば、あらゆる細部に至るまで正確に実際のモーターの挙動をエミュレートすることができます。