RapidProは非常に小型で堅牢なモジュール型ハードウェアであり、設定可能な自動車向けのシグナルコンディショニングおよびパワーステージでdSPACE RCPシステムを拡張します。
効率の向上と利便性:電動化されたドライブトレイン向けのECUの開発には、あらかじめ設定されたRapidProシステムを使用することができます。また、dSPACEではその他の適用分野にも最適なサポートを提供しています。
ヴァランシエンヌ・エノー=カンブレシ大学の研究者は、マイクロハイブリッド車およびマイルドハイブリッド車の燃費を向上する新しいエネルギー管理アルゴリズムを開発しています。ここでは、制御方式の実装にdSPACE MicroAutoBoxおよびその他のdSPACEモジュール型システムを使用しており、テストベンチや車載テストで活用しています。
Ford社は過去20年間にわたって車載用燃料電池の研究/開発を進め、ラボおよび路上でさまざまなコンセプトをテストすることで、豊富な経験を積み重ねてきました。このような継続的な取り組みの成果として、最新の技術は市販化に近付きつつあります。
自動車業界では、特にプロトタイピングフェーズにおいて、多様なセンサとアクチュエータが使用されます。そのためセンサまたはアクチュエータに対して、独自のシグナルコンディショニング回路とパワーステージ回路が必要になることがあります。RapidProを使用することによって、高い柔軟性と高度な支援が得られ、シグナルコンディショニングとパワーステージに関する厳しい要件の作業を非常に効率的に達成することができます。
自動車用に開発され、組込まれる制御ロジックの数は増え続け、複雑さを増しています。たとえばエンジンマネージメントの分野では、入出力信号の取得と生成処理が複雑化しています。また大抵の場合、高度で複雑なアルゴリズムを最小限の時間で処理する必要があります。このような要件の厳しい処理を標準的なプロトタイピング環境で実行する場合、高機能なツールが必要になります。RapidProを使用すれば、MPC565マイクロコントローラをベースとするインテリジェントI/Oサブシステムを構築することができます。
詳細については、
「シナリオB」
を参照してください。
RapidProハードウェアは、dSPACEプロトタイピングシステムへの拡張として機能します。ここでは、RapidPro SC Unit、RapidPro Power Unit、RapidPro Control Unitという3つの異なるユニットが使用されています。これらのユニットは、シグナルコンディショニング(SC Unit)、シグナル増幅(Power Unit)、および高度なI/O機能の提供(Control Unit)といった異なるタスクを実行します。これらのすべてのユニットは、個別に使用したり、1つの物理ユニットとしてスタックに接続して使用したりすることもできます。また、ハードウェア的およびソフトウェア的に構成変更が可能な既製のシグナルコンディショニング(SC)モジュールとパワーステージ(PS)モジュールをユニットに接続することにより、特定の用途に最適化されたプロトタイピングシステムを構築できます。RapidProは、モジュール方式を採用しており、また、各モジュールをハードウェア的およびソフトウェア的に構成変更できるので、別プロジェクトや要件が変わった場合などに再利用、再構成、または拡張する際、ほとんど手間がかかりません。
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