お客様を新しい領域に導くdSPACE製品の活用

発表日: 2018年11月13日

Len Gasior、製品サポートエンジニア、dSPACE Inc.

dSPACEシステムを初めて操作するお客様でも、業務で使用することになったが開始手順が分からないお客様でも、どのように操作を開始すればよいかわかります。dSPACEと記載されたこの箱を見ているあなたは、おそらくこう考えていることでしょう。「で、どう操作するの」と。

このブログは、dSPACEリアルタイムシステム(dSPACE Release 2017-Bより後のすべてのシステム)の操作をよりすばやく学習できるようにすることを目的としています。

操作を開始するにあたっては、極めて高度かつ強力なシステムを自由に使用でき、新しいテクノロジを創造する貴重な機会を得たことを理解してください。新しいシステムを起ち上げて操作するのは、おそらく不安なことでしょう。このブログでは、dSPACE開発環境およびテスト環境におけるソフトウェアフレームワークについて説明します。これは、ソフトウェアをインストールするとアクセスできるより詳細なドキュメントを要約した内容です。

dSPACEシステムの個別の設定を用いて操作する場合とはわずかな差異がある場合もありますが、ここで提供される内容は、すべてに当てはまる基礎的なものです。

リアルタイムシステム入門

フレームワークについて詳しく説明する前に、リアルタイムシステムと、多くはオフラインシステムと呼ばれるリアルタイム以外のシステムとの違いを理解することが重要です。

リアルタイムシステムとは要するに、一定時間内に一貫して情報を処理したり応答したりするシステム、あるいは欠陥を含めたリスクを伴う結果を生成するシステムです。リアルタイムシステムは、システムのダイナミクスとコントローラまたは制御対象システムの要件に対応する速度で結果を提供する必要があります。設定された時間内(通常はマイクロ秒以内)に応答を実行することにより、リアルタイム環境での組込みソフトウェアの開発とテストをサポートします。

オフラインシステムでは、利用可能な計算リソースやタスクの優先度に基づいてオペレーティングシステムがモデルの実行速度を決定します。実行前にはあらかじめ定められたタスクが実施されます。これらは一般に、実行時間、期限、タスクパラメータなどに基づいて行われます。こうしたタイプのシステムでは、新しいタスクの追加やタスクパラメータの変更は困難になります。基本的には、組込みソフトウェアの開発とテストにdSPACEリアルタイムシステムを使用する理由は上記の通りです。

ソフトウェアのセットアップおよび使用の枠組み

以下にまとめた手順では、(フローティングネットワークライセンスと対立するものとして)シングルユーザライセンス(ドングルライセンス)の使用が前提となっており、次の点を考慮しています。

dSPACEソフトウェアがインストールされていないPCから作業を開始し、使用可能なライセンスキーがあること。

使用するホストPCは、当社のソフトウェアを使用するためのシステム要件を満たしていること。次のリンク先で要件を確認してください。 https://www.dspace.jp/go/sysreq

ソフトウェアをインストールするPCの管理者権限がすべて与えられていること。

1.ソフトウェアのインストール

dSPACEシステムを使用するためのPC設定の第1段階は、ソフトウェアのインストールです。

以下に、インストール時のワークフローの概要と、このフェーズの完了に必要な各ステップの簡単な説明を示します。

dSPACEソフトウェアの取得
ソフトウェアはdSPACEからDVDとして入手するか、当社のウェブサイトから直接ダウンロードします。DVDのコピーを入手するには、dSPACEのアカウントマネージャにお問い合わせください。ウェブサイトから資料をダウンロードするには、mydSPACEアカウントを用意する必要があります。また、mydSPACEアカウントを使用すると、アップデート、パッチ、お客様向けオンラインセミナーなど、登録されたユーザコンテンツにアクセスすることも可能です(dSPACEによる確認後)。まだ用意していない場合は、次のリンク先でmydSPACEアカウントを登録できます。 https://www.dspace.jp/go/mydspace

dSPACEソフトウェアは、次のリンクからダウンロード可能です。 http://www.dspace.jp/go/releasedownload

サードパーティ製ソフトウェアのインストール
dSPACEシステムをセットアップする場合、使用しているdSPACE ReleaseおよびMATLABリリースやオペレーティングシステムとの間に互換性があることを確認する必要があります。互換性の表は次のリンク先で確認できます。 https://www.dspace.jp/go/version_info

ソフトウェアのインストール
上記のコンポーネントの準備が整ったら、適切なセットアッププログラム(dSPACE_MasterSetup.exe)を実行することでソフトウェアのインストールを開始できます。

インストールプロセス全体を把握するため、次のリンクからソフトウェアインストール動画を確認することをお勧めします。 https://www.dspace.jp/go/NewInstallation

ソフトウェアのインストールプロセスの詳細については、次のリンク先からPDFをダウンロードできます。 h ttps://www.dspace.jp/go/INSTPDF

また、インストールに関するよくある質問については、こちらをご覧ください。 https://www.dspace.jp/go/kb_installation

ライセンスのアクティブ化
インストールしたソフトウェア製品を使用するには、ライセンスのアクティベーションを行う必要があります。アクティベーション、ソフトウェアの復号化、およびシナリオの要件のステップをご確認ください。詳細は、次のリンク先を参照してください。 https://www.dspace.jp/go/newlicensing

必要な場合は、dSPACEソフトウェアの過去のリリースをPCに追加することができます。詳細については、以下を参照してください: https://www.dspace.jp/go/2017-B-Changes

2.ドキュメント

ControlDesk 6.2に表示されるヘルプアイコン

dSPACEドキュメントには、ソフトウェアとハードウェアに関するユーザガイド、チュートリアル、ピン配置、およびデータシートが含まれています。システムをアプリケーションと組み合わせて使用するための要件について、大半の詳細を確認することができます。ユーザドキュメントには、F1または[Help]ボタンでアクセスできます。

また、インストールされているリリースに応じて、PC上の次のパスにあるドキュメントにもアクセス可能です。

  • 2017-B以降:C:\Program Files\Common Files\dSPACE\Help 201X-X
  • 2017-Aから2016-Bまで:C:\Program Files\Common Files\dSPACE\HelpDesk 201X-X
  • 2016-A以前:C:\Program Files (x86)\Common Files\dSPACE\HelpDesk 201X-X

上記のパスには、ドキュメントのPDF、および起動するとHelpユーティリティから情報にアクセスできるHelpDesk.exeが含まれたフォルダがあります。

3. dSPACEシステムのテスト実行

dSPACEソフトウェアのインストールに成功すると、セットアップの最終段階として、dSPACEシステムのテストドライブを行えるようになります。システムのテストドライブを行うための、自由に使用できるデモアプリケーションが用意されています。

デモアプリケーションを実行すると、ソフトウェアとハードウェアの動作確認がベースレベルで行われます。dSPACEシステムが適切に機能しているかを確認したり、トラブルシューティングに役立てたりする必要がある場合でも、まずはデモを実行するのが良い方法です。

dSPACEプラットフォームでデモアプリケーションを実行する際は、あらかじめホストPCが正しいケーブルとインターフェースボードによってdSPACEシステムに物理的に接続されていることを確認する必要があります。また、dSPACEシステムはPCで登録し、dSPACEソフトウェアアプリケーション(すなわちAutomationDesk、ControlDesk、ConfigurationDeskツール)からアクセスできるようにしておく必要があります。それぞれのハードウェアファミリに固有の詳細は、ドキュメントでご確認いただけます。

入手したソフトウェア(つまりControlDesk、AutomationDeskなど)を基にアプリケーションを起動し、デモを実行してください。

たとえば、ControlDeskでは次のように選択します。

[File] > [Open] > [Projects & Experiments] > <DS1005、DS1006などのプラットフォーム> > <プラットフォームのデモ>

ControlDesk 6.2デモの開き方

dSPACEシステムが登録されていることを確認してください。ControlDeskでは、ホームリボンの[Start Measurement]をクリックして、操作が成功したか確認します。

また、当社では、さまざまなMATLAB/Simulinkデモモデルを提供しています。これらは、dSPACEシステムで利用可能な多数のI/O機能の実装例となります。当社のさまざまなプラットフォームに対応したこれらのモデルは、PC上の次のパスでご確認いただけます。

C:\Program Files\dSPACE RCPHIL 201X-X\Demos

ソフトウェアをインストールし、デモアプリケーションの実行に成功すれば、dSPACEリアルタイムシステムを使用するまでの道のりは順調です。さらなるサポートのために、複数のトレーニングクラスも設けられています。また、セットアップや操作に関する問題が発生した場合は、dSPACE製品サポートチーム( https://www.dspace.jp/go/SupportRequest )。

トレーニング

自分のペースで独学することをご希望の方向けのドキュメントもご利用いただけます。これにより、システムを使用するために必要なすべてをご理解いただけます。ただし、学習期間を短縮しようとお考えの場合は、dSPACEが提供する幅広いトレーニングクラスをご利用ください。 https://www.dspace.jp/go/trainings

dSPACEサポート

dSPACEシステムに関して問題が発生した場合は、次のリンク先からサポートチームにお問い合わせください。 https://www.dspace.jp/go/SupportRequest

お問い合わせの際は、あらかじめ以下の情報をお手元にご用意ください。

  1. お問い合わせ先
  2. ライセンス情報
  3. 企業名
  4. 電話番号
  5. 問題の説明

皆様、これでご理解いただけたでしょう。上述の通りに、dSPACEソフトウェアセットアップフレームワークなどを確保し、作業を進めてください。皆様は、組込みシステムの最新のアイデアやコンセプトを開発し、テストするまでの道を順調に歩んでいます。

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