ITEAの研究プロジェクトであるEMPHYSISにより、組み込みソフトウェアのモデルベース開発を加速する新しいモデル交換規格であるeFMIが発表されました。このたび、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、およびスウェーデンから26組のパートナーが参加したこの国際的な共同プロジェクトは、独自規格を開発したことから、ITEA優秀賞を受賞しました。dSPACEは、このプロジェクトに創始者として参加し、シミュレーションおよび妥当性確認の専門知識を提供しました。
Bosch社が主導するITEAプロジェクトであるEMPHYSIS(Embedded Systems with Physical Models in the Production Code Software)は、革新的なツールを開発するための基礎となる新しいオープンスタンダードを共同で確立することが目的です。これにより、優れたコードと少ない労力で、組込みソフトウェアに直接モデルベースの機能を実装できるようになります。同プロジェクトはそのため、組込みシステム向けのFunctional Mock-up Interfaceという新しい「eFMI規格」を開発しました。この規格は、センサを介して信号を計測するのではなく、一連の微分方程式を解いて信号を計算するということなど、制御および診断機能向けの高度なモデルベース開発で用いる幅広い手法を定めたものです。これにより、開発者はハードウェアセンサを1つのソフトウェアに置き換えることができるため、製品の総コストを大幅に削減できます。
dSPACEはEMPHYSISプロジェクトに積極的に参加し、規格の仕様策定や定義に大いに貢献してきました。このプロジェクトにおいて、dSPACEはTargetLinkの追加機能を開発しました。その一部は、eFMI規格に関心のある今後のすべてのユーザのためにGitHub上でオープンソースとして公開されています。お客様がこれを使用すると、ソフトウェアに物理モデルをスムーズに統合することができます。dSPACEのプロダクトマネージャであるSascha Ridderは、「TargetLinkを使用すると、物理モデリングとソフトウェアの間のギャップを解消できます。そのため、当社は運営委員会の一員として、Modelica Associationの新たなeFMIプロジェクトに継続して取り組んでいます」と述べています。
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