ルートン(イギリス) 2020年1月15日: テスト、計測、シミュレーションおよび妥当性確認の分野において業界をリードする2つの企業であるアンリツ株式会社とdSPACEは、コネクテッドカー向けの次世代型自動車アプリケーションの開発を加速させるため、HIL(Hardware-in-the-Loop)システムに5Gネットワークエミュレータを統合した前例のないテストシステムの共同デモを実施いたします。Mobile World Congress(MWC)2020のアンリツ社の展示ブース(第6ホール、F40スタンド)をご来訪いただくと、トラフィック最適化とプローブカーのセンサ情報共有に対応した車両・インフラ間(V2I)アプリケーションを仮想テストドライブによりエンドツーエンドでテストしている様子をご覧いただけます。ここでは、車両と環境の現実的なシミュレーションがすべてスマートインフラや実際の5G通信を使用して実現されています。
5G通信とEdge Cloudの組み合わせにより、高データスループットかつ低レイテンシなやり取りが実現し、未加工のセンサデータを車両やインフラと共有できるなど、まったく新しいアプリケーションが可能になっています。これにより、協調認知、AIの共有に基づいた群知能、またはリアルタイムでのトラフィック最適化が可能になり、自動運転の安全性と快適さをさらに向上させるとともに、環境への負担も低減することができます。ただし、関連アプリケーションを開発する場合は、適切な5Gテストベッドインフラが必要となります。
展示会場では、5G無線周波数(RF)およびプロトコルの実用的な一体型テストソリューションであるアンリツ社のラジオコミュニケーションテストステーションMT8000Aと、要件の厳しいHILシミュレーションやラピッドプロトタイピングにも対応するdSPACEのSCALEXIOリアルタイムシステムを組み合わせて使用しています。また、道路、トラフィック、インフラなどの環境および車両をシミュレートするためのオープンなSimulinkモデルであるdSPACE Automotive Simulation Models(ASM)によってSCALEXIOを補完することで仮想テストドライブのシミュレーションを実現させており、これにより、V2Xのデバイスやアプリケーションを現実に即してテストできるようになっています。さらに、専用のソフトウェアインターフェースを開発することで 、アンリツ社のテストステーションを接続してリアルタイムシミュレーション中にバックエンドとの5Gモバイルデータリンクを制御できる環境が実現しています。
dSPACEの接続機能 担当者であるGregor Hordysは、「このソリューションにより、現地のインフラに依存せず、ラボで5G通信やエッジコンピューティングを利用した接続型の協調自動運転アプリケーションを早期に開発し、車両・ネットワーク間の処理チェーン全体の妥当性を確認できるようになります」と述べています。
アンリツ社のグローバルマーケットテクノロジ部門の責任者であるJonathan Borrill氏は、「両社の共同作業で生まれたこの強力なソリューションにより、5G V2Xのテストおよびエミュレーションを加速させることができます。業界の先駆けとなるこのデモでは、5G V2Xアプリケーションの開発向けの極めて刺激的なプラットフォームが示されています」と述べています。
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